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A6判　128ページ

戦国の世、信長、秀吉、家康を向こうに回し、軍師としてしたたかに生き抜いた武将・黒田官兵衛。
　武士なのに武術が苦手で、人殺しを好まず、ために知謀を駆使して、ひょうひょうと戦国社会を泳ぎわたりながら、形勢が悪くなると、隠居したり剃髪したり。そのくせ隙あらば天下を乗っ取ってしまおうとする、一筋縄ではいかない男。その行動範囲は、近畿に始まり、中国、四国、九州、関東、さらには朝鮮半島にまで及んだ。
　本書は、官兵衛の足跡を辿りながら、彼の行動原理をあぶり出そうと試みたものである。世知辛い現代を打たれ強く生きるための極意が、そこに潜んでいることを期待しつつ……。


掲載各所

黒田家御廟所 樹徳寺 妙興寺 廣峯神社
明石城 枝吉城址 龍野城 青山古戦場跡 広島城 三原城跡 清洲城 姉川古戦場 旧二条城跡 比叡山延暦寺 御着城公園 岐阜城
姫路城 長浜城 小谷城跡 英賀城跡(英賀神社) 志方城跡(観音寺)
高台寺 安土城 竹中陣屋 禅幢寺
佐用城跡(福原神社) 上月城跡跡 有岡城跡 五明稲荷 有馬温泉
三木城跡 山崎陣屋 鳥取城跡 備中高松城跡 亀山城跡
本能寺 旧本能寺跡 山崎合戦跡(展望台) 勝龍寺城公園
光秀首塚 賤ヶ岳合戦跡 北ノ庄城址・柴田公園 長久手古戦場公園
南蛮寺跡 カトリック高槻教会 高槻城跡公園 屋島
喜岡城跡(喜岡寺) 徳島城 小倉城 宇留津城跡 中津城
合元寺 城井神社 小田原城址公園 石垣山一夜城歴史公園 北条氏政・氏照墓所
晴明神社 北野天満宮 名護屋城跡 唐津城 瑞泉寺
聚楽第跡碑 八幡公園 坂本城址公園 大津城跡 黒田如水邸跡
耳塚 醍醐寺 豊国神社 岡崎城 皇居東御苑(江戸城跡)
佐和山城跡 伏見桃山城運動公園 御香宮 養源院 大坂城
少林寺 円応寺 関ヶ原古戦場 大徳寺三玄院 石垣原古戦場(七つ石)
杵築城 久留米城跡 柳川城跡 長浜豊国神社 光雲神社 福岡城 崇福寺
太宰府天満宮



目次1

黒田家の出自(官兵衛、先祖を敬う)
2母の死 (マザコンだった? 幼き日の官兵衛)
3青山・土器山の戦い(官兵衛、妹の仇を討つ)
4宿敵・毛利氏(官兵衛、「3本の矢」を解く)
5戦国の風雲児(官兵衛、信長に天下人を見る)
6主君政職を説得(大勢をひっくり返した巧みな話術)
7信長へ直訴(誰にも物怖じしない官兵衛の胆力)
8秀吉という男(官兵衛、「人たらし」に親しみを覚える)
9英賀合戦(官兵衛、農民らの心理を掴む)
10愛妻家(他の女には見向きもしないダンディズム)
11盟友・竹中半兵衛(官兵衛、先輩軍師に諫められる)
12孫子の兵法(戦わずして勝利を収める)
13上月城の戦い(官兵衛も惜しんだ? ナイスガイの死)
14幽閉(官兵衛、命を張って忠義を通す)
15人質(松寿丸を救った半兵衛の友情)
16救出劇(官兵衛、湯治で心身を癒す)
17三木城落城(官兵衛、裏切られた元主君を許す)
18鳥取城包囲(官兵衛も眉を顰めた?「渇殺し」)
19水攻め(城下を水没させた官兵衛の奇策)
20本能寺の変(官兵衛は知っていた? 信長の暗殺)
21中国大返し(官兵衛、秀吉を奮起させる)
22賤ヶ岳の戦い(官兵衛にもあった親心)
23小牧・長久手の戦い(秀吉、官兵衛の不参で勝利を逃す)
24キリシタン大名(官兵衛、イエスに救いを求める)
25四国征伐(敵の裏を掻く官兵衛の行動)
26九州征伐(官兵衛、三成を赤面させる)
27家督を譲る(官兵衛、秀吉の警戒心を慮る)
28謀殺(官兵衛、鎮房らの霊を慰める)
29小田原征伐(秀吉と官兵衛、阿吽の呼吸)
30茶の湯(官兵衛、茶の師・利休の死を悼む)
31朝鮮征伐(秀吉の怒りを買った官兵衛の慎重論)
32関白秀次の悲劇(無に帰した官兵衛の諫言)
33剃髪(官兵衛、遁世し如水と号す)
34秀吉の死(官兵衛、主君の暴虐ぶりを嘆く)
35家康の野望(官兵衛一推しの次期天下人候補)
36三成挙兵(官兵衛、情報伝達システムを敷く)
37妻と嫁の救出(官兵衛、救助船を差し向ける)
38関ヶ原の合戦(誤算だった予想外の息子の活躍)
39最後の賭け(官兵衛、九州を足場に天下取りへ)
40万事休す(官兵衛、潔く夢を諦める)
41黒田24騎(猛者揃いの家臣たち)
42その後の官兵衛(穏やかな晩年を送る)
関連年表、関連系図、参考地図